アートクリニック産婦人科 栄町 福島 福島市 産婦人科

院長からのメッセージ


 

まずは自分の体を知ることから ~もう治療は始まっている?

当院では、不妊検査を徹底して行い、不妊原因が判明したら、ご夫婦の問題を乗り越えるための最適な治療を提案しています。

よく、「検査はやらずにすぐに治療してほしい」「もっと検査を早められませんか」という希望を聞きますが、当院では不妊検査が最も有効で、かつ効果的な「不妊治療」であると考えています。

見つかった不妊原因に対する治療は、結果が分かった時点で、直ちに開始されますので、検査中も大勢の方が不妊原因が明らかになり、妊娠していきます。
事実、2015年に体外受精・人工授精以外で妊娠した146名中、実に64%=93名もの方が、検査中に妊娠しています。

この中には6名の40代も含まれています。
周期あたりの妊娠率も、タイミング治療の妊娠率が10%なのに対して、検査中の妊娠率が66%と非常に良好でした。
「検査ばかりでなかなか治療が始まらない」のではなく、すでに最も効果的な治療が開始されているのです。

これはしっかりした検査で、自分の体のどこを整えていけば、妊娠しやすい体になるかを患者さんに理解していただいいている結果といえます。

「不妊検査」=最も効果的な「不妊治療」なのです。

*詳しい検査の内容は当院検査の流れをご参照ください

アートクリニック産婦人科 妊娠率とタイミング治療中の妊娠率

検査=治療

不妊検査の中には「卵管造影検査」というレントゲン検査があります。
その際に子宮から卵管へレントゲンに写る造影剤を入れるのですが、その造影剤を通すことによって卵管の通りが良くなり、検査の後6か月は妊娠しやすいゴールデンタイムに入ります。

その他にも検査で不妊の原因がわかり、すぐ対処することによってどんどん検査中に妊娠しやすい体になっていくのです。

検査は決して妊娠への遠まわりではありません。
しっかり検査をすることによって無駄な時間をロスしないことこそが妊娠への近道なのです。

全く検査をせずに、直ぐにタイミング治療に入った場合、非常に幸運な方は、とりあえずタイミング→直ぐ妊娠となるので、全く検査せずにラッキー!となりますが、そういった方は病院に来なくても妊娠していたと考えられます。

ほとんどの方は
とりあえずタイミング→ダメなら検査→タイミング→追加検査→タイミング→追加検査・・・・
という悪循環になり、大きく遠回りし、時間もお金も無駄にしてしまいます。
検査をおろそかにするのは、決してお奨めしません。

「不妊検査」=最も即効性のある「不妊治療」なのです。

*卵管造影検査についての質問は検査Q&Aをご参照ください

詳しい説明で納得した治療を

当院では検査、治療ごとに患者さんに納得していただくまで、スタッフから詳しい説明をさせていただいています。

ご夫婦が後悔しない判断をくだすためにも、まずは自分たちの置かれている状況をよく知っていただきたいからです。

当院では自然周期を1周期行いますが、ご夫婦が妊娠を急がれていたり、難治症の不妊原因を抱えたりされている場合には、高度不妊治療(ART)による最大限のサポートをさせていただきます。

ご夫婦の価値観を尊重し、納得いく治療を受けていただけますよう、スタッフ一同が丁寧な心配りをし、力を合わせた診療を行っております。

どうぞ、納得のいくまでお尋ねください。

*当院のサポートについては一般不妊治療をご参照ください

 

検査中にすべきこと

 一般医療と異なり、不妊検査は同時に不妊治療を兼ねていることをご理解いただければ、後はなるべくご夫婦で仲良くされることが、妊娠への近道だと自然に分かると思います。

出来れば、週に1~2回の夫婦生活を持っていただければ、精子の寿命は3~5日なので、常に子宮内で精子がスタンバイしている状況を作り出せます。

そんな仲良し状態が続くご夫婦は、排卵日を気にする必要もありません。

「不妊検査」+夫婦仲良し=最も大事な「不妊治療」なのです。

*特別な事情(性交痛など)で性交が困難な場合、人工授精などのステップアップの相談に乗りますので、ご相談ください。

 

排卵誘発剤について 〜どうして直ぐに使わないの?

排卵誘発剤は、卵巣を刺激し、良好な排卵を促すため、不妊治療ではもっとも広く用いられています。
事実、排卵誘発剤を用いたタイミング治療や人工授精は、自然周期と比べて妊娠率がそれぞれ2倍になるという、米国の大規模調査があります。

それだけ有効なら、「検査なんかしないで、さっさと排卵誘発剤を使ってタイミング治療してくださいよ」と思われる方もいると思います。

しかし、排卵誘発剤には、有効な反面、副作用もあり、注意深く、慎重に使う必要があります。
そして、本当は必要でない方に排卵誘発剤を使うと、副作用も強くなり、かえって妊娠率を悪化させることもあるのです。

さらに、排卵誘発剤は、使い始めは良く効くが、使っていくうちに体が慣れて、効きが悪くなってくる、という特徴があります。
最初に不妊原因を全て解決し、準備万端整えてから、排卵誘発剤を使えば、体がフレッシュなうちに妊娠します。

逆に、解決されていない不妊原因をそのままにして、いたずらに排卵誘発剤を使い続けた結果、不妊検査がやっと終わる頃には、排卵誘発剤が余り効かない状態になっていることもあります。

排卵誘発剤は、直ぐ切れ味が悪くなる、諸刃の剣なのです。