アートクリニック産婦人科 栄町 福島 福島市 産婦人科

アシステッド・ハッチング(孵化補助法)

アシステッド・ハッチング(AHA:孵化補助法)とは

アシステッドハッチング(AHA:Assisted hatching:孵化補助法)とは ハッチング(孵化(ふか):殻を破り胚がでてくること)をアシスト(補助) する治療法です。

体外受精で良好な胚を移植してもなかなか着床しないような場合、いろいろな原因が考えられます。
その1つが胚の『ハッチング』がうまくいかないことが理由ではないかと考えられています。
*『ハッチング』というのは、『孵化』という意味です。

ニワトリの卵からヒヨコが殻を破って出てくることを孵化=ハッチングといいます。
ヒトの胚もニワトリの卵の殻と同じように、周りが透明帯という薄い膜で囲まれており、胚がその膜の外に飛び出して、子宮の内膜と結合し着床が成立します。
透明帯が異常に厚かったり、硬化していて外にうまく出られない場合があり、それを助けるのが
『アシステッド・ハッチング』です。
現在世界中の多くのART実施施設で行われており、安全性も確立されています。
 

アシステッドハッチングの流れ

透明帯をレーザーで薄くしたり、切開したりして、卵のハッチング(孵化)を助けます。
当院はレーザーを用いた、レーザー・アシステッド・ハッチングと切開法の両方を卵の状態に応じて使い分けております。

アートクリニック産婦人科 アシステッドハッチングの流れ
 

どういう場合にアシステッド・ハッチングを行うのか?

アシステッド・ハッチングは、透明帯という受精卵を守る殻が硬くなっていたり、厚くなっている
場合に行いますが、適応になるのは以下の場合です。
 

透明帯が厚い、硬い

年齢が高くなるほど透明帯が硬く、厚くなる傾向が強くなります。
 

体外受精で結果が出ない

体外受精をくり返しても結果が出なかった場合、原因として卵がうまく孵化できなかったことが考えられます。 アシステッド・ハッチングを行うことで着床率をアップさせることを望めます。

 

受精卵を凍結保存している

凍結保存している場合、凍結の過程で透明帯が硬くなってしまうことがあるため、アシステッド・ハッチングが有効とされています。
 

アシステッド・ハッチング Q&A

体外受精1回目からアシステッド・ハッチングを希望したいのですが?


 
  • 当院では初回の移植ではアシステッド・ハッチングは行いません。
    現在、多くの論文で、全ての胚にアシステッド・ハッチングを行っても妊娠率は改善しないことが分かっています。
    ですので、当院では1回目の体外受精で妊娠しなかった場合に、孵化障害を疑って2回目以降の体外受精でご提案をさせていただいております。
    出来るだけ受精卵には手を加えない方が良いと考えているからです。

    ご不明な点がございましたら、ご相談ください。