漢方薬情報
漢方薬について

月経前症候群や、更年期障害など女性特有のトラブルは、明らかなホルモン異常の他に、 病気とは言えない体のちょっとしたアンバランスからくるものがあります。
そのほとんどがホルモンの増加や現象による、女性特有の体の反応から生まれます。
そのような症状に対して、漢方薬は体調を改善し、快適な生活を送るのをサポートし
てくれます。
特にOC(低容量ピル)やホルモン剤と併用するとさらに効果が期待できます。
*他の薬剤については薬剤情報をご参照ください。
東洋医学での女性トラブル4つの分類
東洋医学では、女性の体のトラブルは主に4つに分類されます。
1. お血(血の巡りが悪い状態)
- 生理痛が強かったり、性行為の時に痛みを感じたり、時々急に下腹部が痛かったりするのがこのタイプです。大体3タイプに分けられます。
- イライラ、不安が強い
体力が無い方(虚証)→ 加味逍遥散7.5g(ツムラ24)カミショウヨウサン
体力がある方(実証)→ または柴胡加竜骨牡蛎湯7.5g(ツムラ12)サイコカリュウコツボレイトウ
- 冷え性がある
(虚証)→ 当帰芍薬散7.5g(ツムラ23)トウキシャクヤクサン
(実証)→ または温経湯7.5g(ツムラ106)ウンケイトウ
- どちらもない
(実証)→ 桂枝茯苓丸7.5g(ツムラ25)ケイシブクリョウガン
2. 水毒(余分な水分が体に貯まった状態)
- 生理の前や生理中に、むくみが気になる方はこのタイプです。
- むくみのみ → 五苓散7.5g(ツムラ17)ゴレイサン
- 吐き気、頭痛を伴う → 苓姜朮甘湯7.5g(ツムラ39)リョウケイジュツカントウ
- 下腹痛、下痢も伴う → 柴苓湯7.5g(クラシエ114)サイレイトウ
3. 頭痛が特にひどいタイプ
- 生理前がひどい → 釣藤散7.5g(ツムラ47)チョウトウサン
- 生理中がひどい → 呉茱萸湯7.5g(ツムラ31)ゴシュユトウ
4. 冷え性だけが特にひどいタイプ
→ 当帰四逆加呉茱萸生姜湯7.5g(ツムラ38)トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ
その他症状や検査結果に応じて有効な漢方薬
- 生理痛がひどい、男性ホルモンが高い → 芍薬甘草湯(コタロー68)シャクヤクカンゾウトウ
口の周りのニキビ、便秘がち → 十味敗毒湯(クラシエ6)ジュウミハイドクトウ
- 太り気味で痩せたい方
*皮下脂肪型=便秘気味の方 → 防風通聖散(ツムラ62)ボウフウツウショウサン
*水太り型=下痢気味、むくみ、虚弱 → 防已黄耆湯(ツムラ20)ボウイオウギトウ
*固太り型=食欲旺盛、イライラ、肩こり → 大柴胡湯(ツムラ8)ダイサイコトウ
漢方薬の飲み方のコツについて
- なるべく食前や食間(食後2時間以上経ってから)に服用してください。
胃の中の食事と漢方薬が混ざってしまうと、効果がほとんど期待できない場合もあります。
- 熱めのお湯で服用してください。
元々お湯を沸かして溶け出してきた有効成分を飲む(煎じる)のが漢方薬の飲み方です。
冷たい水で飲むと効果が半減します。
漢方薬 Q&A

漢方薬を処方する際は医師から、なぜその漢方薬を使うのか、
使った結果どんな効果が望めるか、の説明をさせていただきます。
また、さらに詳しく漢方薬についてお聞きになりたい場合は診察後、
スタッフにお声掛けください。